日本語教師のとんとんです。
小学生のみなさん、絵日記に何を書けばいいか、困っていませんか。
先生や保護者のみなさんは、どう教えたらいいか、戸惑っていませんか。
私は子どもの頃から、日記を書くのが大好きで、何も考えないですらすら書けました。 そして、作文が好きすぎて、修士論文と博士論文のテーマも、作文教育でした。
一方、我が娘は書くことが苦手…
娘の日記を教える中で、気がついたことをメモしておきたいと思います。
テーマを決める
まずは、子どもと一緒にテーマを決めてあげましょう。作文が苦手な子は、テーマ決めが一番苦手だといえるかもしれません。
こんなふうに話しかけてみましょう。
本人がピンとくるものを、自分で選ばせます。
※経験自体の目新しさ(例えば海外旅行など)より、ありきたりの日常を独特の視点から捉えた方が意外性があり、狭く深い内容になって面白いと思います。でも、初心者にはそこまで要求しません。
我が娘は「釣り」について書くことにしました。
構成を決める(何を書くかの計画を立てる)
小1や小2の日記の場合だと、だいたい3、4つの話のまとまり(段落)を作ります。
「はじめ・なか・おわり(序論・本論・結論)」の3段落構成がわかりやすいでしょう。分量はそれぞれ「2:6:2」の割合がちょうどいいと思います。
テーマに合わせて、それぞれの段落に書くことのメモ(アウトライン)を作らせます。
第1段落:いつ・どこで・だれが・なにを を書く
はじめのまとまりでは、読む人にむけて、だれが、どこで、何をしたか分かるように説明しましょう。
次のように話しかけてあげてください。
日記の場合は、日時は別に書くので不要です。
第2段落:1番心に残ったことを書く
2つめのまとまりでは、一番心に残ったことを書きます。
・うれしかったこと
・びっくりしたこと
・大変だったこと
第3段落:まとめ
最後はまとめを書きます。
【重要!】ここまで考えた内容は、忘れないように全部メモをしておきます。
日記を書く前に、絵を描く
絵の方が得意な子は、先に絵をかかせます。
絵を先に描くと、その時の思い出がよみがえって、文章が書きやすくなる子が多いです。
そういう子は、別の紙にざっと絵の下書きをしてもいいですね。
日記を書くときは、隣で見守り、間違いを早めに修正させる
作文を書くときは、できれば隣に見てあげられるといいです。
特に、段落のはじめを一字下げるところは、必ず指示をします。(日本人大学生でも、うっかりすると忘れる人が結構います!)
そして、文を間違えた場合は教えずに、本人に読み返しをさせて気づかせます。この作業は1段落ごとに行うようにします。もし次の段落に入ってしまうと、書き直すのが大変だからです。
語彙や助詞「てにをは」がおかしい場合は、ほかの使い方の例をいくつか出せば小学生なら、だいたい理解できますよ。
例えば、このような間違いがあったとします。
✖️自転車を乗ります→ 電車に乗ります。
このように、同じような例を出して、助詞の使い方を考えさせるといいと思います。
もう一度イラストと作文を見比べ、それぞれに不足がないか確認させる
書き終わった作文と、イラストの内容が合っているか、もう一度確認します。もし片方に不足があれば、書き足します。
娘は、さばいた際の魚の体が書きたくなり、図鑑を見て、内臓を書き足しました。
【重要!】参考文献を使ったときは、必ず引用元を明記します。
このようなアドバイスは、日記が上手になってきたら、少しずつ減らしていきます。
そのうち自然に、次のようなことが身についていくはずです。
・段落を作ること
・段落は「はじめ・なか・おわり(序論・本論・結論)」で書けること
・段落のはじめは1字下げること
代わりに書いてあげることは絶対にしないでください。特にテーマは必ず本人が納得するものを自分で決めさせるようにしてください。
これを繰り返すうちに、書き方を身につけて、すこしずつですが上手になっていくはずですよ♪
初心者にとっては、短文でも結構時間がかかるものです。バイリンガルのお子さんの日本語家庭教師をしていたことがありますが、ある日、宿題の1つの作文の宿題指導に2時間ぐらいかかってしまいました。
お母様は「子どもが真面目にやっていないから作文の宿題に、こんなに時間がかかるのではないか」と言われましたが、そういうわけではないのですね。
日記のイラストと言えば、定番はこんな感じじゃないでしょうか。
2歳年下、年長の次女のイラストです。左に立っているのは私だそうです。
実は、釣り好きの私の実力を見て、次女は盛んに褒めてくれました!5歳児にでも、褒められると嬉しいものですね~
私もぜひ、ワカサギ釣りもしてみたいです。
こちらは、2016年5月8日の記事を大幅に加筆修正たものです。