今年度(2023年度)から書道を取り入れた漢字クラスの担当を始めました。
今までひらがなを導入するときに、筆を使って文字の作りを説明したことがありましたが、本格的な書道クラスは初めてでした。
10歳から35歳まで25年間、近所の書道教室で習ってきました。遅く始めたこともあり、自分では特に上手だと思ったことはなく、母に勧められるままに習い始めたという感じでした。大学に入ってからは、高校の芸術科目としての書道の教員免許を取るために、様々な実習をしなければならなかったので、それには多少活かせたかな、ぐらいに思っていました。
子どもが生まれてからは、遠いこともあり、毎週通うことが難しくなり辞めてしまいましたが、特に今年は書道の先生のことを思い出していました。
とてもきれいにお庭を手入れされていて、庭の花を褒めると、きれいな和紙に包んでセンスの良い大きな花束を作ってくれたこと。
周りからは順風満帆に見られていたけど、すごくつらい時期を過ごしていたときに
「人が背負っている苦労の量は、みんな一生で同じ量だから、これからすごい楽な人生になるから大丈夫だよ」
と励ましていただいたこと。
先生がなくなったと息子さんから連絡があり、10数名しか参加していない家族葬に一人出させていただきました。
息子さんが和紙に包んだ筆を持って、先生は天国へ旅立って行きました。
私は、何を持って旅立てるのだろう?
筆と和紙を持つほどには書道に熱中してこなかったし、
今習っているテニスも、ラケット抱えて持ってくほど上手ではないし…
帰宅してからそんな話を中1の娘にしたら、
「黒板とチョークを持たせてあげるよ」
といってくれました。
それなら、確かに私も持っていけそうな気がしました。
自分のことは、家族の方が良く知っているのかもしれませんね。